仮想通貨の税金はいくらから?20万円以下の場合の住民税は?税務署で聞いてみた

仮想通貨で利益が出たけど税金はいくらから?

 

2018年も終盤に入って仮想通貨ブームも一旦落ち着いていますが、これまでの仮想通貨取引でいくらか利益が出た方も多いのではないでしょうか。

 

サラリーマンの方も多くいると思いますが、税金についてどうしたらいいかわからないですよね。

利益が20万円以上でた場合は確定申告が必要です。

利益が20万以下でも、住民税の申告が必要です。

 

私もサラリーマンなので確定申告などしたことがありません。

とはいえ納税しないわけにはいきませんので、調べてみました。

 

仮想通貨の税金の納税方法がわからない

 

サラリーマンってあまり税金の細かいところまで意識しないですよね。

当然確定申告などしたことがないし、処理がわからない。

 

税理士に相談すればいいのだろうけど、費用もわからないし、それほど利益が出ているわけではないので、税理士さんへの依頼で利益がなくなってしまうんじゃないかとか。

 

フリーランスの友達に相談してみた

 

まずは、サラリーマンよりは税金について詳しいであろう、フリーランスの友達に相談してみました。

その友達もあまり税金には詳しくないとのこと。フリーランスでも。

でも彼は税理士を雇っていません。

 

最初は税理士に依頼したが、税理士にミスをされ、しかもそのミスを自分のせいにされ、頭にきて次回から税理士に頼むのはやめたとのこと。

その彼は元々サラリーマンで、フリーランスに転身したばかりの最初の頃は税務署に通いつめ、色々教えてもらっていたとのこと。

私にも「税務署に行けばいいよ。親切に教えてもらえるから」とアドバイスをもらいました。

 

すぐに税務署へ行くことにしました。

 

税務署へ電話して面談予約

 

さっそく最寄りの税務署に電話。

「仮想通貨の確定申告について、税務署の窓口で相談したいです。」と伝えます。

一旦最寄り税務署に繋がったんですが、すぐに電話を転送される。

 

転送先は国税庁の窓口のよう。

また「仮想通貨の確定申告について、税務署の窓口で相談したいです。」と伝達。

「わかりました」と、また転送。

ここでまた最寄り税務署の窓口に電話が戻って、やっと相談窓口の相談予約ができました。

 

他の地域もこんな感じかはわかりませんが、それぞれの電話対応の方に「確定申告の相談で面談をしたい。」と伝達すれば大丈夫でしょう。

2回電話転送されましたが特に問題なくスムーズに予約完了。

私の場合は11月の第一週に電話して、翌週には予約が取れました。

 

まだ予約に余裕があったようで、2日間の候補日と、いくつかの時間帯から選択できました。

年末に近づくとどんどん予約が取りにくくなるようです。

税務署で相談したい人は急いで〜。

 

税務署を訪問してみた

 

税務署は駅から結構距離があったので車で行くことに。

税務署に入って、まずは税務署総合窓口で面談の予約をしている旨を伝達、相談スペースに案内される。

税務署の第一印象は、思ったより狭い、建物が古い、綺麗に清掃されていますが雑多な感じ、でした。

 

税務署によって違うのでしょうが、私の所轄の税務署は相談スペースが1Fフロアの一角のスペースで、個室ではありませんでした。

隣の相談スペースとは簡易の立てかけパーテーションで区切られているのみ、隣の相談スペースの人の声が聞こえてきます。

金額のことなどは話さない方が賢明かなと。

 

相談担当者は女性の署員の方が出てきて意外だったのでちょっと面食らいました。ごついおじさんが出てくると思ってた。

でも非常に物腰柔らかく、親切丁寧に教えてもらえました。

 

教えてもらったポイントはこれら、

  • 利益が20万円を超えたら、課税対象
  • 国税庁のHPで確定申告できる
  • 計算方法は移動平均法
  • サラリーマンの給与とは合算で課税

以下、詳細をみていきましょう。

 

仮想通貨の税金は利益が20万円を超えたら課税対象

 

仮想通貨の購入額と売却額の差額、つまり利益が20万円を超えたら納税が必要になります。

対象期間は1月-12月の1年間。

 

ちなみに仮想通貨で税金が発生するタイミングは、保有する通貨を売却した時だけではありません。

  • 仮想通貨で買い物をした時(ビックカメラなどの店舗)
  • ある仮想通貨で別の種類の仮想通貨を購入した時(ビットコインでイーサリアムを買う、など)

これらも課税対象です。

 

今回は仮想通貨を取引所などで売却した時についてのお話です。

20万円以上の利益が出た場合の課税対象項目は「所得税」です。

20万円を超えたら確定申告をし、必ず納税してください。

 

仮想通貨の税金の確定申告は国税庁のホームページからオンラインで処理できる

 

税金の確定申告はわざわざ国税庁へ行く必要はありません。

ちなみに東京の国税庁の所在地はこちら。
https://goo.gl/maps/BJMzoFoGhEw
参考までですが。

国税局の所在地はこちら
https://goo.gl/maps/DhKCJuqTrss

 

確定申告の実際の手続きはオンラインでできます。

こちらの国税庁ホームページ、パソコンのブラウザから申請できます。
http://www.nta.go.jp/
→確定申告書等作成のコーナー

https://www.keisan.nta.go.jp/h29/ta_top.htm#bsctrl
→申告書・決算書 収支内訳書等 作成開始 のボタン

 

ホームページからの申請は2つ方法があります。

  • 申告内容をプリントアウトして郵送
  • IDを取得して、オンラインで処理完了

オンラインで完了するには税務署でIDを取得する必要があります。

 

職員さんが丁寧に、正に手取り足取り教えてくれるので、普通にPCを使える人なら5−10分でID取得完了できます。

私も今回の税務署での相談の最後に、担当の職員さんに教えてもらってIDを取得済みですので、オンラインで確定申告するつもりです。

 

仮想通貨の損益計算の方法は移動平均法

 

私が税務署に行って特に聞きたかったのは、仮想通貨の取得価格の算出方法でした。

複数通貨を複数回購入しており、当然取得価格が毎回違うため、売却益をどのように計算したらいいか、わからなかったのです。

 

例えばですが、
①1BTC=20万円のときに、1BTCを20万円で購入
②1BTC=30万円のときに、さらに追加で1BTCを30万円で購入(計2BTC保持)
③1BTC=50万円のときに、1BTCを売却し、50万円の利益をえる(計1BTC保持)

このとき、BTCの購入に合計50万円を使い、売却益は50万円、手元には1BTCが残っている状況です。

③の時点で50万の売却益を得ていますが、①②の時のBTCの価格が違うので、どのように利益計算をしたらいいかがわかりませんでした。

 

税務署では、計算方法が二通りあることを教えてもらいました

  • 移動平均法 (通常の算出方法)
  • 総平均法 (継続して取引を続ける場合には採用できる計算方法だが、例外的に使用する算出方法と考えれば良い)

通常は移動平均法で算出します。

ちなみに移動計算方法の計算式は、
取得金額合計÷保有数量です。

 

売却直前までの履歴から時系列で購入単価を算出します。

①1BTC=20万円のときに、1BTCを20万円で購入
取得金額合計÷保有数量
20万円÷1BTC
=購入単価20万円

②1BTC=30万円のときに、さらに追加で1BTCを30万円で購入(計2BTC保持)
取得金額合計÷保有数量
(①20万+②30万)÷(①1BTC+②1BTC)
=購入単価25万円

③1BTC=50万円のときに、1BTCを売却し、50万円の売却益をえる(計1BTC保持)
この時点の単価は②の通り、1BTC=25万円なので、
利益は25万円になります。

以降は都度、時系列で「取得金額合計÷保有数量」で取得単価を算出していき、利益を計算していけばokです。

 

仮想通貨の税金はサラリーマンの給与所得と合算で算出

 

なおサラリーマンは、給与所得と仮想通貨利益の合算で算出され課税されるとのこと。

総合課税ですのでサラリーマンの給与所得課税額にも影響します。

サラリーマンの給与所得については源泉徴収票を元に、上記の国税庁HPの確定申告書等作成のコーナーで入力します。

なお、確定申告時に取引明細の提出は不要ですが、後から国税庁から問合せのある場合があり、その時に取引履歴の提出が必要になるとのこと。

 

取引履歴の保存義務は5年間です。

日本の主要取引所であれば、取引履歴はダウンロードできますので、活用しましょう。

ビットバンク
https://bitbank.cc/blog/split_order_trade_history/

コインチェック
https://coincheck.com/ja/info/faq_posts/109

ビットフライヤー
https://bitflyer.com/ja-jp/faq/4-24

zaif
https://corp.zaif.jp/info/8505/

 

利益が20万円を超えなくても住民税の申告は必要

最後に税務署員さんに注意点があるか聞いたところ、利益が20万円以下でも住民税は課税されるため、国税庁への申告は不要だが、市役所などへの申告は必要とのこと。

ただし確定申告をすれば、国税庁から市役所へ連絡がいくので、この時は市役所への申告は不要だそうです。

 

仮想通貨に限らず確定申告にオススメのサービス

余談ですが、上記の友達はフリーランス歴15年ぐらいですが、税理士を使っていないので納税には相当苦労したとのこと。

その彼がオススメするサービスがありました。

 

クラウド会計ソフトのfreeeです。

「freeeは最高、はっきり言って神サービス」と絶賛していました。

freeeではチャットで質問ができるのですが、それが非常に有用とのこと。

「freeeのシステムやチャット対応してくれる人に感謝しきれない、本当にありがたい、このサービスの出現は確定申告の苦労を大幅に削減してくれた」そうです。

 

本当に感謝しているので、チャットの最後には必ず感謝の言葉を述べるそうです。

 

 

なお、私はプロである税理士さんにも直接、オススメの会計ソフトを聞いてみました。

すると、「断然 弥生シリーズをオススメする」とのことでした。

「インターフェースも非常にこなれていて使いやすいし、何より実績があり信頼性が高い、税理士さんで使っている人が多いので税理士さんに依頼する場合もすんなりやり取りができるはず」

税理士さんがオススメするのであれば鉄板でしょう。

 


皆さんも試してみてはいかがでしょうか。

 

 

注記: 本記事は税務処理について内容を保証するものではありません。あくまで参考まで留めて頂き、各自専門家の指示を仰ぐなど、ご自身の判断で確実に納税処理を行って下さい。本記事作成以降に税制が変わる可能性もあります。

 

超簡単に説明!ビットコイン・ブロックチェーンの仕組み【初心者向け】

仮想通貨の取引におけるスプレッドってなに?

【超初心者向け!】ビットコイン・仮想通貨とは何なのか?