みなさん、仮想通貨取引所のCoinFLEX(コインフレックス)をご存知でしょうか。
新しく設立されるイギリス発の仮想通貨取引所ですが、にわかに注目されています。
それはなぜか?
ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨の現物受け渡しの先物取引の上場を計画しているからです!!
上場はもうすぐ、今月2019年の2月にローンチを予定しています。
ビットコインの現物受け渡しの先物取引と言えば、この話題から切っても切れないのがBakkt。
この記事ではBakktとの関連はもちろん、コインフレックスとは何か? 経緯や仮想通貨相場への影響がどうなるか? お伝えしていきます。
(2019年4月17日追記)
本日、CoinFLEXがビットコインの現物先物取引をローンチしました。
公式Twitterがアナウンスしています。
#CoinFLEX is now LIVE 💪🏻💪🏻🚀🚀
We are excited to announce the official launch of the much awaited CoinFLEX – world’s first physically delivered futures cryptocurrency exchange!☑️Sign up takes less than 2 minutes, register for a free account right away: https://t.co/PzSyLXZ3Ka pic.twitter.com/VzK0r9FEpA
— CoinFLEX (@CoinFLEXdotcom) 2019年4月17日
この記事の最後にも詳細を追記しています。是非ご覧ください。
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CoinFLEX(コインフレックス)はイギリス発の仮想通貨取引所
CoinFLEX(コインフレックス)はイギリス発の新しい仮想通貨取引所です。
元々はイギリスで2013年に創業された、Coinfloor(コインフロア)という仮想通貨取引所の一部門を独立させ、オフショアにて分社化するのがCoin Futures and Lending Exchange。
略してCoinFLEX(コインフレックス)です。
CoinfloorはすでにcoinfloorEXというビットコインの先物取引を開始しており、話題になった取引所です。
このCoinfloorEXを改名し、独立させたものがCoinFLEX(コインフレックス)です。
Coinfloorの拠点はロンドンですが、このコインフレックスの拠点は香港になります。
今月2019年2月に開業を予定していて、アジアの個人投資家向けのサービスを開始するとのこと。
香港には大手仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)の本社もあり、競合関係となります。
コインフレックスの公式HPはこちら。
画像引用:コインフレックス公式HP
まだトップページしか無いようですが、大きく「2019年2月ローンチ」と書いてますね!
(2019/2/11更新)
コインフレックスのHPが更新されていますね。
「Coming Soon」の表記あり。
予定通り今月2月にローンチされるでしょうか??
画像引用:コインフレックス公式HP
(2019/2/22更新)
コインフレックスの公式ページが更に更新されています。
画像引用:コインフレックス公式HP
公式Twitterもホームページの更新をアナウンス。
We are excited to announce the launch of our official website 👉https://t.co/pw6nXgfoQX
The official launch of the exchange will be coming soon, please stay tuned with us💪
Find out more about us at our Telegram community: https://t.co/jpa4dYHLFw— CoinFLEX (@CoinFLEXdotcom) February 21, 2019
トレードサービス自体はまだローンチ前の模様です。
しかし準備が着々と進んでいる様子ですね。
ちなみにこのコインフレックスには「ビットコイン伝道師」と呼ばれるあのロジャーバー氏や、ビットコイン投資家のマイク・コマランスキー氏も支援に名を連ねています。
CEOはMark Lamb(マーク・ラム)氏。
Coinfloorの共同創業者であり、CoinfloorEXのCEOでもありました。
Proud of the @CoinFLEXdotcom team! We are spinning out CoinfloorEX (by @Coinfloor). We are backed by @Trading_Tech , @rogerkver, @mkomaransky, Global Advisors, Dragonfly Capital Partners, @AmberAIGroup, @B2C2Group , @GrapefruitTrade, Alameda Research. https://t.co/SVjQIIuHoH
— Mark Lamb (@MarkDavidLamb) January 7, 2019
Mark Lambさんはこちらのブルームバーグの記事にも動画と写真が掲載されていますが、かなり若そうな人です。
さあこのコインフレックス、どのような商品をローンチするのでしょうか。
見ていきましょう。
コインフレックスはビットコインやイーサリアムを現物受け渡しする先物取引!
コインフレックスがローンチを計画しているのは仮想通貨の先物取引です。
決済は現物受け渡しの先物取引。
取り扱い予定の銘柄はこちら。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
現物受け渡しですので、先物の指定受渡日に現物のビットコインなどを受け取ることになります。
しかも最大20倍のレバレッジがかけられるようにするとのこと。
2018年12月にスタートしているCBOE(シカゴオプション取引所)やCME(シカゴ先物市場)の先物取引は現金決済ですので、現物受け渡しであることが異なります。
コインフレックスはUSドル建てだけではなく、USドルペッグのステーブルコインであるテザー(USDT)建てでの取引も可能とのこと。
さらにはテザーとUSD Coin (USDC)とのトレードも予定しているようです。
USD CoinといえばCircle社が発行するドルペッグのステーブルコインですね。
コインフレックスの競合はICEインターコンチネンタル取引所がサポートするBakkt!
ビットコインの先物取引では、Bakktがアメリカで初の現物受け渡しの先物取引であること、ICE(インターコンチネンタル取引所)やあのマイクロソフトやスターバックス社が絡んでいることで、とても注目されています。
同様の現物先物取引であるコインフレックスとBakktとは競合関係になります。
コインフレックスはBakktの競合(コンペティター)
Bakktは巨大企業であるICE(インターコンチネンタル取引所)によるものです。
ちなみにCoinfloorの24時間出来高は約2,500万円で取引所ランキング160位です。(2019年2月初旬現在)
引用:コインマーケットキャップ
かたやICEは世界各国の取引所を買収し時価総額が約430億ドル、今やニューヨーク証券取引所(NYSE)をも傘下に従える巨大起業です。
対してコインフレックスの母体であるCoinfloorは従業員約80名(報道より予測)。
ICEとCoinfloorでは規模はかなり違いますね。
そしてCoinfloorにはこのような報道も。
英国の仮想通貨取引所コインフロアが従業員の半数以上にあたる約40名の削減を進めていることがわかった。内情に詳しい人物からの情報をもとに、英国メディアのファイナンシャルニュースが伝えた。
引用:英仮想通貨取引所コインフロア、従業員の半数解雇へ 続く業界不振受けて – コインテレグラフ
要はリストラを敢行したってことですね。
Coinfloorはイギリスの老舗仮想通貨取引所ではありますが、現状の経営は厳しいようです。
この報道が昨年2018年10月、そんな中でオフショアとしてコインフレックスを新たにローンチするということは、なんとか盛り返したいという、攻めの一手なのではないでしょうか。
取扱商品としてはBakktと競合ですが、同じようなタイミングでのローンチですので、Bakktと合わせて話題になる可能性がありますね。
プロダクトや状況はコインフレックスにアドバンテージも
Bakktはコインフレックスにとって強敵ですが、プロダクトに焦点をあてるとコインフレックスにもアドバンテージはあります。
Bakktの銘柄は現状ビットコインのみですが、コインフレックスの先物取引はアルトコインであるイーサリアムやビットコインキャッシュをも扱います。
そしてコインフレックスではBakktでできないレバレッジ取引が出来ます。レバレッジは最大20倍。
取り扱い通貨が複数あることと、レバレッジ取引は商品としてのアドバンテージになりえますね。
もう一つ、コインフレックスのアドバンテージになる可能性があるのが、Bakktがまだ承認を得られていないということ。
トランプ政権下でのアメリカ政府機能の一部閉鎖の影響もあり、BakktはまだCFTC(米商品先物取引委員会)からの承認を得られていません。
しかもSEC(米証券取引委員会)が審査するビットコインETFとは異なり、Bakktの審査はCFTCの回答期限がありません。
つまり、いつまでもズルズル承認可否の回答を引き伸ばされる可能性がある、ということ。
このままコインフレックスが予定通り2月にローンチし、Bakktが足踏みするようですと、コインフレックスが世界最初の現物受け渡しのBTC先物取引となり、さらに注目を集める可能性はあるでしょう。
Bakktは先を越される形になります。
逆にコインフレックスの動きが、Bakktの承認タイミングに少しでも影響を与える可能性があるかもしれません。
いずれにせよ、このようなプロダクトが出てくるというのは、下降基調の仮想通貨相場にとってプラスに働くのではないでしょうか。
しかも同様の競合商品が現状はBakktのみ、話題になっているBakktですからその波にコインフレックスも乗っかり、類似商品として好結果を残す可能性はあるでしょう。
コインフレックスにはがんばってもらい、低迷する仮想通貨市場へのカンフル剤となってもらえればいいなあ、と思っています。
CoinFLEXコインフレックスの現物受け渡し先物取引のまとめ
以上、コインフレックスについてまとめると、
- 仮想通貨の現物受け渡しの先物取引を、世界で初めてローンチする可能性がある
- ビットコインBTC、イーサリアムETH、ビットコインキャッシュBCH、テザーUSDT、USD Coinを取り扱う
- 20倍までのレバレッジ取引ができる
- Bakktの競合商品が(現状は)他に無いという意味で注目される可能性がある
コインフレックスにはがんばってもらって仮想通貨業界に明るい話題を提供してもらいたいものですね。
ついにCoinFLEXがビットコイン(BTC)の現物先物取引をローンチ!
(2019年4月17日追記)
2月ローンチという当初の約束は守れませんでしたが、本日、CoinFLEXがビットコインの現物先物取引商品をローンチしました。
公式ページでは、
- レバレッジ最大20倍
- テイカー取引手数料0.03%
と謳われています。
ただし、Bakktなどと異なり、CoinFLEXはオフショアで事業を展開しており、アメリカ合衆国とその他のいくつかの国々で取引をすることができません。(公式HPトップページ最下段に記載あり)
特にアメリカで取引ができないのは、規制当局であるCFTC(米商品先物取引委員会)の承認を取得していないことによるものと思われます。
アメリカでのローンチを目指すBakktとは、規模やマーケットが異なりますが、同様の商品を扱うCoinFLEXがローンチしたことは仮想通貨市場に好影響をもたらす可能性があります。
CoinFLEX公式ホームページでは、トレーディングチャートも見られるようになっています。
上記リンクのトップページから、「VIEW LIVE TRADING」のアイコンをクリックすると、トレーディングチャートが見られます。
CoinFLEXでは独自トークンである「FLEX Coin」のローンチも行うようです。
これはCoinFLEXで投資する初期の投資家に対して与える報酬で、取引量の大小により得られるFLEX Coinの量が変わってくるとの事。
“CoinFLEXを媒体としたプルーフ オブ インポータンス コイン”のようなイメージでしょうか。
公式メルマガのロードマップでは、ビットコイン取引に続いて、イーサリアム、USDC/USDT、ビットコインキャッシュの取引をローンチし、その後にFLEX Coinをローンチするようです。
さあ、CoinFLEXのローンチを受けて、Bakktの承認などにも何か影響が出てくるでしょうか。
引き続き市場の動向を見守っていきましょう。